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2010年08月16日

先日、不動産収入がある方の準確定申告をしました。

修繕費の金額はかなり多額でしたが、その内容はいずれも修繕費として妥当なものと判断し、必要経費として処理した結果、不動産所得は赤字になりました。

個人の青色申告者の場合、損失を翌年以降3年にわたって繰越控除を受ける方法以外に、前年の所得税の繰戻還付を受ける方法もあります。

今回は亡くなった方なので当然、翌年以降には所得は発生しませんから、繰戻還付の適用を受けたのですが・・・
所得税の繰戻還付も、法人税の欠損金の繰戻還付同様、調査を行ってから還付するとなっています。

案の定、繰戻還付請求書の提出からしばらくして、修繕費の内容について税務署から問い合わせがありました。

やはり、修繕費の内容の検討です。
多額の修繕費の中には資本的支出として固定資産に計上すべきものが含まれているのではないか、というのがその調査の目的です。

今回の修繕費は仮にその一部が資本的支出だとしても、赤字額が減額になるだけで所得税の繰戻還付額にはあまり影響ありません。
しかし、所得税で修繕費の一部が資本的支出だと認定されれば、相続税ではそれが財産として評価されるおそれがあります。

このケースでは財産評価での側面の方が、繰戻還付を受ける税額などよりよほど重要な意味を持っています。

建物を増築したというならまだしも、資本的支出か修繕費か明確でないものについて所得税基本通達の一定の基準で区分し資産計上したものを相続税法上の財産として認識するかどうかは私個人としては、非常に疑問に思うところではありますが、税務署としては、やはり相続税の財産評価の問題もからめて検討しているようでした。

今回も時間はかかりましたが、最終的には修繕費の処理が認められ、全額還付を受けることが出来、又、資本的支出として相続財産にも含めなくてもよさそうです。

最近は消費税の還付請求も多額の設備投資が理由の場合などは領収書、請求書等の証憑類の提出を求められるようです。

やはり一度納めた税金は、還付請求書だけですんなりと還付、とはいかないようですね。

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2010年08月02日

今日から8月がスタートです。
路線価が先月一日に公表されて、早や1ヶ月が過ぎました。
福岡市内では、今年もやはり天神大名周辺地区の下落率が大きかったようですね。

東芝ビルから

当事務所でも毎年この時期は、路線価が公開されると同時に、本年分の相続の財産評価業務が本格化します。
皆様の中にも、お盆を間近に控え、遺産分割をどうすべきかで悩まれる方が多いのではないでしょうか?

路線価は、相続税や贈与税の申告以外でも土地を所有する会社の株式評価や土地売却の目安として評価額を算定する場合など、いろいろな場面で、活用されています。

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2010年07月22日

クロッシング

先日、KBCシネマで北朝鮮の脱北者を題材にした「クロッシング」を観てきました。

北朝鮮で貧しいながらも、つつましく生きる親子三人の一家が、妊娠中の妻が結核に倒れたことをきっかけに、一家離散していく様子を克明に描いた作品です。

詳しいあらすじはこちら↓
『クロッシング』オフィシャルサイト

とても良い映画だとご紹介するにはやや?ですが、生きていくために行われている行動や現実を目の当たりにした私の様な平和ボケした日本人には、深く考えさせられ、心に残る作品です。
KBCシネマでは、まだ上映が続くようです。興味がある方は是非ご覧ください。

脱北した少年がモンゴルの砂漠を一人「水を下さい。」と書いたプラカードを首にかけて、さまよう姿は、同じくらいの子を持つ親にとってはまさに胸をかきむしられるような思いがするのではないでしょうか?

そしてやはり、一番痛感したことは、普段はあまり感じていない家族が健康であることの大切さです。
日本でも家族が病に倒れることによって、引き起こされる障害に起因して、老老介護や病を苦にした心中など様々な事件が起こっています。病をきっかけに家庭崩壊していく話は、もうよその国の出来事ではないのです。

保険大国と言われる日本ですが、社会保障制度がますます不確実になる中、大事な家族が倒れてからの生活費の維持や、高額な治療費の負担など、これからは掛け金の安い医療保険のニーズがますます高まるのではないでしょうか。

田中税理士事務所では保険の見直しのお手伝い も行っています。
どうぞ、お気軽にご相談ください。