2011年02月20日

「悪人」

正月に読もうと図書館に予約をしてたのですが、やっと2ヶ月ほどして
手元にやっと届きました。

悪人.jpg
「悪人(上・下)」吉田修一


長崎、佐賀、福岡を拠点として話が進行していき、もちろん土地勘や方言も
親近感があるのでスイスイ読み進み、あっという間に読んでしまいました。

「悪人」というタイトルから、どんな非常な悪人なんだろう?
松本清張が描くような「悪」を想像してましたが
上下ある本で、上を読み終わった時点でも「悪人」って誰?と思ってしまうほど
そう悪いと思う人が出てきません。
誰もがもっている小さな「悪」がいくつかの条件が重なる事で
「悪人」へと変貌してしまうのですが、同時に愛する喜びも得てしまうことで
さらに「悪人」としての認識し、そして自分を追い詰めていく切ない物語です。
地味な話なのですが、じわじわと良さが増していく小説です。

ちょうど読みきった後、「悪人」の映画が日本アカデミー賞で
俳優賞総なめというニュース情報を目にしまいした。

リアルタイムだっただけになんだか嬉しいニュースでした。

映画もぜひ見てみたいと思います。

T・K 
posted by 田中秀樹税理士事務所 at 08:55 | Comment(0) | スタッフブログ
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