2013年10月28日

海賊と呼ばれた男

全国書店員が選んだ一番売りたい本「2013年本屋大賞第1位」の

「海賊とよばれた男」読み終えました。
 
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モデルの主人公の国岡鐵造は出光興産株式会社の創業者出光佐三で、

その経営哲学たるものがそのまま小説になっています。

「社員は家族であり、会社の最高最大の財産」と語り

鐵造の率いる会社「国岡商店」は今ではありえませんが、タイムカードなし、出勤簿なし、定年なし。

鐵造の経営哲学もすごいのですが、彼を支える人々も素晴らしい。

戦後、借金だらけになった鐵造に資産家である日田は京都の別荘を売ってまで

鐵造にお金を提供するのです。「提供=あげる」というんです。

当時6000円で、現在の8000万円〜9000万円 相当。

国岡商店を支える社員も皆大変な仕事をこなしているのですが、皆生き生きとしています。

本を読んだ後には、彼ら(鐵造、日田、社員すべて)の功績がなければ、

日本の石油に関わる経済はかなり遅れて発展していったのではないかと思ってしまいます。

日本における石油の歴史をこの本を通じて学ぶことができました。

そしてこの小説は、話の章を主人公の人生を「青春、朱夏、白秋、玄冬」

と分けて書いてあります。

ちょっとおしゃれだと思いませんか?

中国の五行説に基づく考え方で、春は「青春」、夏は「朱夏」、秋は「白秋」、冬は「玄冬」を現しています。

「青春」は16歳〜30代前半
「朱夏」は前半:30代前半〜40代後半で、後半:40代後半〜50代後半
「白秋」は50代後半〜60代後半
「玄冬」は60代後半〜

この小説は「朱夏」からはじまり、第二章で「青春」の青年時代を振り返ります。

「朱夏」では戦後、全資産をなくしてからのスタート。

この「朱夏」での努力が彼の経営哲学の基となる大事な時期です。

私は「朱夏」ど真ん中ですが、この小説より、

この時期で大きく白秋、玄冬が変わっていくのだと思うと

身の引き締まる思いがしました。










posted by 田中秀樹税理士事務所 at 06:39 | Comment(0) | スタッフブログ
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