預金利息〜手取り額の逆転現象〜
今回は税理士事務所らしく、税金ネタです。
銀行にお金を預けると利息がもらえることは、多くの方がご存じのことと思います。
銀行によって利息の計算日は異なりますが、普通預金は年2回、2月と8月に計算されるところが多いです。
このところ、ずーっと低金利が続いていますので、普通預金の利息とかは、もらえてもわずかなものです。
ところが、このわずかな利息でも税金はとられます。しかも税率はかなり高く、国税15%と地方税5%の合せて20%もとられるのです。
預金利息は、一応、所得税法上「利子所得」に区分される立派な所得ではありますが、個人の場合は申告の必要はありません。
それは、「源泉分離課税」という方法で、この20%の税金が強制的に徴収(天引き)されて、課税関係が終わってしまうからです。
ということで、みなさんが銀行からもらえる預金利息というのは、この税金を引かれた後の手取り額ということになります。
本題はこれからなのですが、大した話ではない割には電卓を使ったりとちょっとめんどくさいかもしれないので、
続きは興味がある方やヒマな方だけ読んで下さい。
この預金利息が税金天引きの関係で、手取り額が逆転してしまうことがあるのです。
どういうことか?
では、計算例を一つあげてみます。
利息が50円計算された場合。
天引きされるのは、
国税50円×15%=7.5円→7円(円未満切り捨て)と
地方税50円×5%=2.5円→2円(円未満切り捨て)の合せて9円ですので、手取り額は41円となります。
この天引きの税金は、国税と地方税を別々に計算し、計算した税額に端数が生じた場合はそれぞれ円未満を切り捨てするというきまりになっています。
この計算方法がミソです。
これで、ピンと来た方は、さすがです。もしかして、同業者の方かもしれません。
次はいよいよ、手取り逆転現象の例です。
利息が19円と20円計算された場合のそれぞれの手取り額を比較してみましょう。
19円の場合、
国税19円×15%=2.85円→2円(円未満切り捨て)と
地方税19円×5%=0.95円→0円(円未満切り捨て)の合せて2円ですので、手取り額は17円。
20円の場合、
国税20円×15%=3円(端数処理なし)と
地方税20円×5%=1円(端数処理なし)の合せて4円ですので、手取り額は16円。
・・・どうです?1円少なく利息を計算された方が、手取り額は逆に1円多くなっています。
もっと言うと、利息が19円から20円になると、収入は1円増えただけなのに、とられる税金はその倍の2円増えることになるのです。
どうにかならないのか?
先ほど、個人の方は利子所得の申告は必要ないと書きましたが、これはまた逆に申告しようとしてもできない課税制度でもあるので、個人で利息をもらう場合はどうにもなりません。
・・・まあ、1円の話なので、あまり気にしないで下さい。
他にもこの手取り額の逆転現象が起こる金額はあります。このブログを読んでなおまだヒマのある方は、探してみて下さい。
尚、これは個人が預金利息をもらう場合であり、法人の場合は申告をして天引きの税金を精算するので、ちょっとちがってきます。
場合によっては、再逆転現象がおきて、税金が少なくてすむことが・・・・。
これは、ヒマな方のために次の機会に書くことにします。 Y.N
今回は税理士事務所らしく、税金ネタです。
銀行にお金を預けると利息がもらえることは、多くの方がご存じのことと思います。
銀行によって利息の計算日は異なりますが、普通預金は年2回、2月と8月に計算されるところが多いです。
このところ、ずーっと低金利が続いていますので、普通預金の利息とかは、もらえてもわずかなものです。
ところが、このわずかな利息でも税金はとられます。しかも税率はかなり高く、国税15%と地方税5%の合せて20%もとられるのです。
預金利息は、一応、所得税法上「利子所得」に区分される立派な所得ではありますが、個人の場合は申告の必要はありません。
それは、「源泉分離課税」という方法で、この20%の税金が強制的に徴収(天引き)されて、課税関係が終わってしまうからです。
ということで、みなさんが銀行からもらえる預金利息というのは、この税金を引かれた後の手取り額ということになります。
本題はこれからなのですが、大した話ではない割には電卓を使ったりとちょっとめんどくさいかもしれないので、
続きは興味がある方やヒマな方だけ読んで下さい。
この預金利息が税金天引きの関係で、手取り額が逆転してしまうことがあるのです。
どういうことか?
では、計算例を一つあげてみます。
利息が50円計算された場合。
天引きされるのは、
国税50円×15%=7.5円→7円(円未満切り捨て)と
地方税50円×5%=2.5円→2円(円未満切り捨て)の合せて9円ですので、手取り額は41円となります。
この天引きの税金は、国税と地方税を別々に計算し、計算した税額に端数が生じた場合はそれぞれ円未満を切り捨てするというきまりになっています。
この計算方法がミソです。
これで、ピンと来た方は、さすがです。もしかして、同業者の方かもしれません。
次はいよいよ、手取り逆転現象の例です。
利息が19円と20円計算された場合のそれぞれの手取り額を比較してみましょう。
19円の場合、
国税19円×15%=2.85円→2円(円未満切り捨て)と
地方税19円×5%=0.95円→0円(円未満切り捨て)の合せて2円ですので、手取り額は17円。
20円の場合、
国税20円×15%=3円(端数処理なし)と
地方税20円×5%=1円(端数処理なし)の合せて4円ですので、手取り額は16円。
・・・どうです?1円少なく利息を計算された方が、手取り額は逆に1円多くなっています。
もっと言うと、利息が19円から20円になると、収入は1円増えただけなのに、とられる税金はその倍の2円増えることになるのです。
どうにかならないのか?
先ほど、個人の方は利子所得の申告は必要ないと書きましたが、これはまた逆に申告しようとしてもできない課税制度でもあるので、個人で利息をもらう場合はどうにもなりません。
・・・まあ、1円の話なので、あまり気にしないで下さい。
他にもこの手取り額の逆転現象が起こる金額はあります。このブログを読んでなおまだヒマのある方は、探してみて下さい。
尚、これは個人が預金利息をもらう場合であり、法人の場合は申告をして天引きの税金を精算するので、ちょっとちがってきます。
場合によっては、再逆転現象がおきて、税金が少なくてすむことが・・・・。
これは、ヒマな方のために次の機会に書くことにします。 Y.N